兄が現在の兄嫁と結婚した結婚式でのこと、会場の前に兄と兄嫁の結婚を祝うとともに、来場者を歓迎する似顔絵ウェルカムボードが置かれていた。
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それは兄嫁、今の私の義姉にあたる人の妹さんが描かれたものであった。
水彩絵具で描かれたらしい、上手とはいえないものだったが、なんだか幸せな気分になれた。
それと同時に、自分が兄に対して何もお祝いをする準備をしていなかったことを思い出した。
多少は自分も絵に関して心得はある。
なぜやらなかったのだろうか。
自分の絵を大勢に見せるのが恥ずかしかったのか。
兄に見せるのが恥ずかしかったのか。
しかし、いずれにせよ、何かしら準備は出来たはず。
それこそ似顔絵ウェルカムボードのような簡単なものでよいはずなのだ。
今になって思えば、兄に嫉妬の感情を抱いていたのも事実だ。
似顔絵ウェルカムボードに描かれた兄と義姉となる人の幸せそうな顔。
その頃、私は就職活動に関する活動がうまくいっておらず、精神的にも安定していなかった。
似顔絵ウェルカムボードによって、私は幸せな気分と嫉妬心という二つの思いを抱いた。
結婚式はつつがなく進み、現在、二人は幸せにしている。
今、私は充実しているかと言われれば難しいところだが、何かあった時には私も仕事をこなす人間になって、今度こそ、心の底から兄を祝いたいと思う